親子の老後編集部

介護サービスの種類と選ぶポイント、介護予防サービスとの違いは?

健康・介護

2017.10.28

親の介護の必要性はいつから始まり、いつまで続くのか、誰にもわかりません。
特に始まりは突然やってきて、その時に焦って調べ出すという方が多いでしょう。

突然の始まりにもきちんと対応できるように、ここでは、介護サービスの内容や何をどう選ぶとよいかについてお伝えします。

介護サービスとは何か

介護サービスは、下記の介護が必要とされた人が利用できるサービスです。
介護サービスには、自宅で受けられるものや施設に通って受けられるものなど色々ありますので、後ほど詳しく説明します。

介護サービスの対象者
・65歳以上の方で、要介護認定において介護が必要と認定された人
・40~64歳までの人で、介護保険の対象となる特定疾病により介護が必要とされた人

>>「要介護認定(要支援、要介護)の解説」はこちら

介護サービスを受けるまでの流れ

介護サービスを受けるまでの流れは下記の通りですが、介護予防サービスの場合と大きな違いはありません。
詳しくは、>>「介護予防サービスを受けるまでの流れ」をご覧ください。

①要支援認定の申請
②認定調査と主治医意見書作成
③審査判定
④認定
⑤介護予防サービス計画書の作成
⑥介護支援サービス計画書にもとづきサービスが始まります。

認定結果が要支援であれば介護予防サービス、要介護であれば介護サービスとなります。

いずれのサービスを利用する場合も介護サービス計画書の作成が必要ですが、介護予防サービスか介護サービスかでその作成者が違います。

介護サービスの場合は、介護支援専門員いわゆるケアマネジャーのいる居宅介護支援事業者に依頼され、作成されます。ケアマネジャーは今後の介護サービス利用についてあらゆることの相談にのってくれる心強い存在です。

介護サービスの種類

介護サービスは色々ありますので、どんなサービスがあるか全体像をつかみましょう。
介護サービスを大きく分けると7つあります。

1.介護サービスの利用についての相談ができる

ケアマネジャーは介護サービス全般についての相談先です。利用者本人だけでなく、家族の立場にも立った最適なサービスの選択について、専門的な立場から共に考えてくれます。たくさんのケースに立ち会っているからこその実際的なアドバイスなので、非常に頼りになります。

2.サービス提供事業者や関係機関との連絡・調整をしてもらえる

利用前のサービス提供事業者との連絡はケアマネジャーの仕事です。本人や家族の希望や条件に合った事業者の形態や利用の程度などについてアドバイスを受け、候補がしぼれたところで、ケアマネジャーが空き具合や料金などを含めた問い合わせ連絡をします。

3.自宅訪問によるサービスが受けられる

ホームヘルパーが自宅を訪問し、食事・排泄・入浴などの身体介護や、掃除・洗濯・買い物などの生活介護をします。看護士や理学療法士が訪問し、看護やリハビリのサービスを受けることもできます。また通院などに関わるサービスをする事業所もあります。

夜間対応も可能です。18~8時の時間帯で定期的な訪問を受け、排泄の介助や安否確認などしてもらえます。ベッドから転落した、夜間に急に体調が悪くなったなどの場合に訪問し、救急車を呼ぶなどの対応をするサービスもあります。

あくまで介護の直接利用者にかかわるサービスなので、利用者の家族のための家事や来客の応対などは該当しません。草むしりやペットの世話、窓のガラス磨き、大掃除など、毎日の生活のための援助以上のものも該当しません。

4.施設で日帰りのデイサービスが受けられる

食事・入浴・排泄などの生活介護全般を施設に通うことによって受けるサービスです。
送迎費用もサービスに含まれています。食費やおむつ代等が別途必要なこともあります。

5.施設等で生活・宿泊しながら長期・短期の介護を受けられる

長期または短期で、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)を利用します。利用者が可能な限り在宅復帰できることを念頭に、生活介護全般、機能訓練などのサービスを受けます。介護をする家族の事情で利用することもできます。

もうひとつの利用先である介護老人保健施設は、在宅復帰を目指している方のための施設です。利用者が可能な限り自立した生活ができるようリハビリテーションや必要な医療、介護を受けられます。

いずれも、施設サービス費+居住費+日常生活費(理美容代など)がかかります。
施設サービス費は、施設の形態、居室の種類などによって違います。

6.訪問・通い・宿泊を組み合わせて受けられる

「通い」を中心に宿泊や訪問なども組み合わせます。ひとつの事業者の中でいろいろな形のサービスを受けます。なるべく長い間、自宅で自立した日常生活を送りたいという方にとっては非常によい利用の仕方です。体調や都合によって無理なく選べること、いつも決まったところに行けるので気づかいも少なくて済むこと、があるからです。

自宅以外のもうひとつの泊まり先、遊びに行き先のような気持ちで利用できるとよいですね。顔見知りもできますし「すっごく楽しいわ」という声もよく聞くのもこの形態です。

7.福祉用具の利用に関して補助を受けられる

介護サービスでよく利用するサービスのひとつです。指定を受けた事業者が、適切な福祉用具を選ぶための相談、取り付けなどを行います。

また福祉用具の貸与サービスを受けることもできます。介護用ベッドなどは貸与の形で利用されることが多いです。福祉用具貸与の対象は以下のものですが、保険給付の対象になるのは要介護2以上の方です。

・車いすとその付属品
・特殊寝台とその付属品
・床ずれ防止用具
・体位変換器
・手すり
・スロープ
・歩行器
・歩行補助杖
・移動用リフト
・徘徊感知器
・自動排泄処理装置

介護サービスを選ぶポイント

要介護度別に月単位で支給限度額が決まっているので、どのサービスをどれくらいの頻度で受けるかの選別が必要です。

居宅サービスを受ける場合
サービスの支給限度額は下記の通りです。この限度額の範囲内で訪問介護やデイサービス、ショートステイ、福祉用具の貸与を組み合わせ、その1割分を負担します。

<1ケ月あたりの支給限度額>
要介護1:166,920 円
要介護2:196,160 円
要介護3:269,310 円
要介護4:308,060 円
要介護5:360,650 円

介護度が高ければ限度額が上がり、たくさんのサービスを受けられるように見えますが、例えば通所リハビリテーションを受ける場合、要介護2では約8,000円ですが、要介護5では約13,000円かかります。限度額は上がりますが、利用料も上がるというわけですね。

したがって、介護サービスを多く利用する人は高く認定された方が限度額いっぱいまで使えるのでよく、介護サービスをあまり利用しない人は安い利用料で済むので、低く認定された方がよいことになります。

施設サービスを受ける場合
介護度と個室か相部屋かによって変わりますが、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)の1ケ月あたりの利用金額の例を挙げておきます。

<要介護5の人が相部屋を利用した場合の自己負担額>
施設サービスの1割負担:約24,500円
居住費:約25,200円
食費:約42,000円
日常生活費:約10,000円
合計:約101,700円

上記項目のうち、介護度によって金額が変わるのは1割負担の施設サービス費です。要介護1や2の場合であれば、2万円以下になります。あと居住費も部屋の形態によっては変わってきます。相部屋でなくユニット型個室利用の場合は、居住費だけで6万円弱かかります。

まとめると、
自宅で過ごしながら介護サービスを受ける場合は、支給限度額内におさめるために、介護度が高ければ高い方がよいのか、利用の頻度から考えること。

特別養護老人ホームなどを利用する場合は、施設サービスの1割負担の額は介護度による金額差は5千円ほど。それよりも大きいのは居室形態の差であり、個室は相部屋の2倍以上になる。

介護は長期にわたるものなので、毎月かかる経費をよく考えて選びましょう。
同時に、介護をする家族の精神的・身体的負担にも配慮することも忘れないようにしたいですね。

>>「要介護度・要支援度の目安と決まり方、介護認定ごとの給付額」はこちら
>>「介護予防サービスとは何か?その目的、種類と選ぶポイント」はこちら
>>「信頼できるケアマネジャーの選び方と上手に付き合うコツ」はこちら

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