親子の老後編集部

認知症の親と上手に付き合うために気をつけたい5つのこと

健康・介護

2017.10.15

自分の親が認知症になってしまった場合、親との関わり方に難しさを感じる人が大半でしょう。親子関係に悩み、世話する側までまいってしまうことも少なくありません。
それらの難しさが少しでも減るためにすべきこと、するとよいことをお伝えします。

1.認知症を知り、認知症のせいにする

今までの親と違うのは、認知症という病気のせい、もしくは認知症気味になっているから、と思うようにしましょう。高齢になればだれもが認知機能に衰えがきます。
これを当たり前のこと、自然な流れとして意識し、割り切ることをするかしないかで、心のしんどさが変わってきます。

同じことを何度も尋ねるのも、たくさんの間違いをするのも、突然気持ちが変わるのもすべて認知症のせいです。

病気の人に今すぐ治せというのが不可能なように、認知症の症状をなくせというのは無理なのです。周りの認知症でない者たちが、それに合わせて対応していくしかありません。

決して声を荒げず、そういうものだと受け止め、何度でも淡々と応じていく。
これは自分の心を殺すことではなく、親をないがしろにしているのではなく、高齢のために認知機能に衰えがある人に対する正しい対処の方法です。

2.自分でできることを奪わない

あまりに間違いが多いからと、やるべきことをすべて奪い、代わりにやってしまうことは社会的には安全です。よく世話をしているとほめられます。しかしこれは決してよい方法ではありません。

生活不活発病というのは寝たきりになった場合のことを指しますが、寝たきりにしないまでも、何もしなくていい状態にすることは、脳や身体の機能を加速度的に衰えさせ、認知症の進行を早めます。

高齢の親だけで生活していたときは気を張っていたが、同居したとたんに認知症になってしまったということもよく聞きます。
やらないでおく、これもひとつのお世話のしかたといえます。

3.家族だけで抱え込まない

例えば徘徊などが将来起こった場合、頼りになるのは隣町に住む兄弟姉妹ではなく、近所に住む他人です。怪しい人物がたびたび来ることに気がつくのも近所に住む人たちです。

ですから、高齢の親がどういった状態にあり、そのためにどういったことが心配なのか、それとなく近所の人に話しておくことは非常に大切です。
明日はわが身、だれもが通っていく道なのですから隠す必要はありませんね。

4.自然にまわりが見守る形を作る

近所の人にオープンにするといっても、高齢の親の様子を用事もないのに見ていてはくれないでしょう。であれば、見守ってもらうための用事を作るのはどうでしょう。

たとえば、地域のボランティアの方々による配食サービスがあります。週に数回、お弁当を届けてくれるもので、これは見守りも兼ねています。

日時を忘れがちになった親はたびたびそれを忘れ出かけてしまうかもしれません。何度も迷惑をかけるかもしれません。でもそれを含めてのことなのだと開き直るのも悪くはないのではと思います。

迷惑をかけた場合は親の代わりに謝っておく、そしてお願いしておく。これも子供のすべきことかなと考えてみましょう。

5.介護サービスに頼る

病気の人の看病は大変です。熱が出た人のために病院に連れていき、薬を飲ませ、食べられるものを作り食べさせるのは、いつもと違う手間がかかります。その人がすべきことを代わりにしてあげることもあるかもしれません。

でもその病気は長く続くものではなく、治れば終わります。病気の本人から感謝されることもあります。病気で迷惑かけてごめんねと謝られるかもしれません。期限つきで、感謝もされるからこそやれるとも言えますね。

しかし、認知症は違います。期限はなく、進行することはあっても良くなることはありません。本人からの感謝の言葉もない可能性が高いです。親子だからして当たり前という気持ちが働くこと、そういった人の心を気遣う感情が薄くなることも症状のひとつです。

長く続くと思うとしんどくなりますね。逃げたくもなりますね。ときには逃げてもよいでしょう。
そのために介護サービスがあります。

介護サービスは介護される人のためだけでなく、介護に関わる人たちの精神的負担を軽くするためにも利用できます。

まとめ

時々まるで以前と変わりない様子を見せるからこそ認知症ではないのでは?以前と変わりない親なのでは?と期待してしまい、対応も迷いがちになることがあります。
行って戻ってしながら進んでいくと考えれば、迷いも減り、少し楽になるのではないでしょうか。

介護をきっかけに、仕事や子育てだけに向いていた心を、親へと分散させていくことでみえるものがあります。自分が子どもだったときと今の親子関係を見直す中で、大人になった今だからこそ見える何かがあるかもしれません。

そして、親はいつまでも何かを学ばせてくれるなぁとしみじみ思うことができれば、上手に認知症の親と付き合えていると言えるのではないでしょうか。

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