親子の老後編集部

老人ホーム・介護施設の種類と特徴。民間と公共を分かり易く解説!

暮らし

2018.8.6

親が自宅で生活をすることが難しくなり、子供との同居も難しくなると、老人ホームや介護施設への入居を考えることになります。一口に「老人ホーム」「介護施設」と言ってもさまざまな種類があります。

高齢者を対象とした施設には、地方自治体や社会福祉法人などが運営する公共型のものと、民間の事業者が運営している民間型のものがあります。施設の種類によって入居できる条件や手続き、介護保険の利用方法にも違いがあります。また、入居にかかるお金は、施設によって大きな違いがあります。

高齢者用の施設は普段なじみがないだけに、なかなかわかりにくいものです。
ここでは、老人ホームや介護施設の種類と特徴についてご説明します。

自立状態から入れる民間の施設

サービス付き高齢者住宅

「サービス付き高齢者住宅」とは、高齢者を対象とした賃貸住宅に、食事の提供や常駐スタッフによる生活サービスが付属した施設のことです。

利用料金は、家賃に共益費・食費・光熱費などで、月額10〜20万円となります。入居時の負担金は数十万〜数百万円となります。家賃の数ヶ月分を敷金として納める施設ならば一般的な賃貸住宅と同じように退去する際に修繕費を引いて清算した金額が返金されます。

部屋は個室ですが食事は共通スペースでとるのが一般的です。介護が必要となった場合は自宅の場合と同じように個人で外部の介護サービスを契約して受けることになります。

しかし、「特定施設入居者生活介護」の指定を受けているサービス付き高齢者住宅では、その施設のスタッフから介護サービスを受けることができます。

同じような高齢者を対象とした賃貸住宅として「高齢者専用賃貸住宅」「高齢者向け優良賃貸住宅」がありますが、これらの施設はサービス付き高齢者住宅への切り替えが進められています。

健康型有料老人ホーム

「健康型有料老人ホーム」は、健康で自立した高齢者を対象とした高齢者施設です。

居室はキッチン・トイレ・お風呂のある個室で、食事サービスがついています。入居者を対象としたプールや温泉、スポーツジムなどがあったり、季節の行事やサークル活動などのレクリエーションも充実しています。

入居金は数千万円と高額で、月額使用料も15〜50万円かかります。介護が必要となると退去しなければなりませんが、同じ系列に介護付きの施設がある場合はそちらに移ることも可能です。現在、健康型有料老人ホームの数は非常に少なくなっています。

シニア向け分譲マンション

「シニア向け分譲マンション」とは、高齢者を対象とした分譲マンションのことです。自分で購入する住宅なので、購入した後は一般的なマンションと同じように、売却したり相続することができます。場合によっては賃貸に出すことも可能です。

老人ホームのような施設ですと、介護状態が重くなったり、長期入院したりすると退去を迫られることがありますが、シニア向け分譲マンションは自己所有の自宅なのでそのような心配はありません。

一般的なマンションとの違いは、プールや温泉などの共用施設があることや、生活支援のためのサービスを受けることができることです。介護が必要となったときは、自宅にいるときと同様に自分で外部の介護サービスと契約して介護を受けることになります。

自立状態から入れる公共の施設

軽費老人ホーム

「軽費老人ホーム」とは、自治体や社会福祉法人が運営しており、身寄りがなく収入が少なかったり、家族との同居が難しかったりする高齢者が、自治体の助成を受けて比較的低い金額で入ることのできる老人ホームです。

食事を提供する「A型」、食事を提供しない「B型」ケアハウスと呼ばれる「C型」があります。

月額費用はA型で6万~17万円、B型で3~4万円と民間の施設に比べても安くなっています。入居一時金も不要であったり保証金のみとなっています。

自立して生活できる人を対象としているので、介護が必要となると退去しなければなりません。入居の際には収入や家庭の状況などについて一定の条件があるので、住んでいる自治体に相談してみましょう。

ケアハウス

ケアハウスは、軽費老人ホームのうち、要介護状態の高齢者を対象とした施設です。ケアハウスには「一般型」「介護型」があります。

一般型のケアハウスでは、介護が必要なときには外部の介護サービスを利用することになります。費用は、入居時一時金が数十万円、月額使用料が7〜15万円となります。

介護型のケアハウスは特定施設入居者生活介護の指定を受けているので、施設内で介護サービスを受けることができます。しかし、そのぶん費用も高くなり、入居時一時金が数十万円〜数百万円、月額使用料が15〜20万円となります。

介護が必要な人が入れる民間の施設

介護付き有料老人ホーム

「介護付き有料老人ホーム」とは、民間業者が運用する「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた老人ホームで、施設の中でその施設のスタッフから直接介護サービスを受けることができます。

食事のほかに、洗濯や掃除といった生活援助や入浴や排せつなどの介護サービスが提供されます。

入居する際に入居一時金と月額使用料がかかります。介護付き有料老人ホームのグレードによって、入居一時金には数十万〜数千万円と開きがあります。月額使用料は15万〜25万円となります。

介護の費用は、施設によって介護保険の介護度に応じて定められており、収入に応じて1割または2割負担となります。

住宅型有料老人ホーム

「住宅型有料老人ホーム」は、食事や生活援助、レクリエーションなどのサービスが受けられる老人ホームです。

介護の必要な人も入居することができますが、介護サービスは外部のサービスを利用することになります。住宅型有料老人ホームには、居宅サービスの事業所を併設しているところも多いので、そのようなところを利用すればスムーズに介護サービスを受けることができます。

入居する際に入居一時金と月額使用料がかかります。入居一時金は数十万〜数千万円、月額使用料は15万〜25万円となります。

グループホーム

認知症の高齢者を対象とした施設で、施設のある自治体に住民票のある人が入ることができます。

5〜9人のユニット単位で構成され、家庭的な環境で、料理や掃除といった家事をスタッフと一緒に行うことで認知症の進行を遅らせて自立支援をすることを目的としています。

初期費用は0~数百万円、月額利用料は15~30万円程度となっています。

介護が必要な人が入れる公共の施設

特別養護老人ホーム

「特別養護老人ホーム(特養)」は公的な高齢者施設で、原則として要介護3以上の人を対象としています。食事や生活支援、排せつや入浴介助などの介護サービスを受けることができます。

入居一時金は不要で、月額使用料は収入に応じて自治体からの補助を受けることができるので、5~13万円となります。

金銭的な負担が少ないので人気が高く、待機者が多くいます。入居は申し込み順ではなく、緊急度が高い人が優先されるので、入居まで数年かかることも珍しくありません。

介護老人保健施設

「介護老人保健施設(老健)」は医療ケアを中心とした施設で、病気やケガで入院した高齢者が、退院後にリハビリをしながら在宅復帰を目指す介護保険施設です。

食事のほか、身体介護や医療ケア、リハビリテーションなどが提供されます。初期費用は不要で、月額利用料は9〜15万円となります。

介護療養型医療施設

「介護療養型医療施設」は、比較的重度の要介護者を対象とする、医療ケアを中心とした施設です。食事のほか、身体介護や医療ケア、リハビリテーションなどが提供されます。

基本的には医療施設なので、老人ホームのような終身の住居ではなく、身体状態が改善すると退去しなければならないこともあります。初期費用は不要で、月額利用料は9〜17万円となります。

まとめ

高齢者用の施設は、お年寄りがこれから生活を送っていく大切な場所です。お年寄りの健康状態や介護度によってどの施設がよいのかも違ってきます。

老人ホームや介護施設の種類と特徴について理解し、入居を考えるときには、いろいろな施設を見学して、安心してすごせる施設を選ぶようにしましょう。

>>「安心して過ごせる介護施設の選び方。選ぶための5ステップとポイント」記事はこちら

>>「老後の生活拠点は自宅?施設?費用や生活スタイルで分かり易く比較!」記事はこちら

>>「介護保険の基礎知識(仕組みや介護保険施設と民間施設の違いなど)」記事はこちら

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