親子の老後編集部

高齢の親との親子関係を良好にするために気を付けたいこと

家族・友人

2017.11.29

親が高齢になり、その変化にとまどい、親子関係が難しくなってきたと感じることがあります。つい感情的になり親に怒ってしまい、しんどいという人もあれば、今は良好だが今のうちに何か気をつけることがあればという人もいるでしょう。

高齢の親との親子関係について、良好にするためにどう気を付けていくかについて、お伝えします。

親子関係で起こりやすいこと

新聞やネットなどで高齢の親との悩みを相談する声がたくさん見られます。それらから子供側から見た思いを探ってみます。

1.親に関わる時間が増える

今までは親が一人でしていたことが少しずつ難しくなり、一緒にする、代わりにするといったことが増えてきます。生活の中で高齢の親が一人ですることが難しくなり、徐々に関わりが増えることは以下のことです。

・病院関連
高齢になると医者からの説明をその場で理解するのが難しい、それ以前に本人もしんどい、不安といったことが増えてきます。結果、病院への付き添いを頼まれることが増えてきます。また検査前にはいくつか気を付けるべきことがあり、それがきちんとできるかといった不安も子供側からも出てきます。

・買い物
電化製品など大きなものを買い替えるとき、たくさんのものの中から判断し選ぶことをしんどく思うことが増えます。店員の説明が理解しきれない、たくさんのものを見ること自体がしんどくなるということがその理由です。また大きなものでなくても、スマホなど昔にはなかったが必要なものはどうするかといったことも一緒にに考える必要があります。

・話したがる
今までできていたことができなくなってくると親自身も不安を感じ、子供に何かと話をしたがることが増えてきます。もちろん子供としてもそれを理解し、受け止めていきたいのですが、年齢的には自分の忙しさがピークの時期と重なり、時間と心の調整が難しい場合もあります。

2.親自身の性格からトラブルが起こる

高齢になって、それまでの性格がさらに強くなる、柔軟性がなくなるということは老化の過程としてどうしても出てきます。その中で特に悩む点を挙げてみます。

・愚痴
何かと聞かされることが増えてきます。愚痴自体はもともと一方的な思い込みから出ることも多いですが、その思い込み方が極端ではと思うことが増え、同意することが難しくなります。

また老化の一つですが、今までのようにこちらの忙しさを察し、気遣うということをしなくなっていきます。子供側が忙しいときはゆったりと聞くことが難しく、つい冷たい態度をとってしまい後悔することも多く出てきます。

・同じ話を繰り返す
何度も同じ話をすることが増えます。「それ、前にも聞いたよ」「え、そうだった?」ということは増える一方です。聞くのがしんどいという思いはどうしても出てきます。

・頑固
健康について、日々の過ごし方について、お金の管理など、子ども側も何かと気になり心配し、アドバイスもしたいところですが、頑固になって耳を傾けてもくれないといったことが出てきます。まだまだ大丈夫と気を張っている親の思いも大事にしたいし、親のプライドももちろん尊重したいのですが、こちらも心配なので諦めきれず悩むところです。

3.親自身の過ごし方が心配

出かけすぎても心配、ほとんど出かけずずっと家にいるのも心配。なかなかちょうどいい加減で過ごしてはもらえないという悩みが出てきます。

・車の運転
高齢者の車の運転による事故のニュースは毎日のように報道され、高齢になっても車を運転したがる親への心配は尽きません。車が必需品という地域に住む場合は、安全を考えそろそろ車の運転をやめてほしい、免許を返納してほしいと思っても、状況的に無理強いもしにくいこともあります。自分が足代わりに動くことも実際問題、限界があります。

・こもりきり
ほとんど出かけたがらない親に、もっと外出してほしい、いろいろな人と関わってほしいと望む子供からの声は案外多いです。毎日を楽しく過ごしてほしいという思いと、認知症になることを防ぐためにもいろいろな人とおしゃべりしてほしいからです。

本人は社会的に自由になった今こそ自分のしたいようにしたいと考えがちで、特にずっと働き続けてきた人ほど家で好きなことをして過ごしたいと考えています。子供が外向的で、親が内向的だった場合、なかなか理解し合うのが難しい問題です。

・出かけすぎ
楽しくいろいろなところに出かけることは認知症を防止する意味ではむしろ大歓迎ですが、その行き先によっては気遣う必要も出てきます。

たとえば弟夫婦のところに頻繁に行く。また自分のところに来てくれるのも嬉しいことであっても、相手の都合を考えないことが増えてきたりします。それぞれの配偶者のことを考え、こもりきりとは逆に、自分の家で落ち着いて暮らしていてほしいという声もよくあります。

親子関係で気をつけること

親から子への思いと子から親への思いの違い、年齢の違いから、理解しづらいことは増えてきます。いつでも冷静に判断し、良好な親子関係でいたいというのは皆思うことですが、そのときどきに注意すること、何度も何度も自分の心にすり込むことについてお伝えします。

1.自分のペースを大事にする、譲り過ぎない

高齢の親のためにいろいろしてあげたいという思いが過ぎ、自分の配偶者、子供との関係がぎくしゃくすると、結局は自分がしんどくなり、最後には親子関係がかえって悪くなるということがありがちです。感情に流されすぎず、自分の時間や労力を使いすぎないと常に意識しておくことは非常に大切です。

・回数を決める
自分への線引きとしてルールを決めることが、心を穏やかにすっきりさせるために有効です。買い物に付き合うのは週に何回と決めておく、電話をするのは週に何回にするなど、親子双方の状況に合わせて数字で意識しておきます。

・すぐに対処できなくても良しとする
突発的に何かを頼まれる、相談されることが増えてきても、すぐに対処できなくてもしかたないと割り切ることが大切です。心を穏やかに、また自分の配偶者や子供との関係を壊さないためにも、緊急でない場合は待ってもらうことも良しとする必要があります。

2.仕方がない変化だと理解する、老化か認知症かの見極めも必要

叱咤激励し、大丈夫だと信じ、老いていく親の自然な流れをなんとかしたくなりますが、年をとることを止めるのはだれにもできません。仕方がない変化だと受け止めること、それにどう対処していくかだけに心を砕くことが大切です。

その過程の中で、生活に支障をきたすようなミスがあまりに増えてきた場合は認知症を疑い、折を見て受診することも考えましょう。人との約束を忘れたり、間違えたりすることが増えた、以前の性格とあまりに違う、不安感が強くなり何度も同じことを確かめる、何をするにも面倒がることが増えたなどはそのサインです。

>>「チェックリストで確認しよう!認知症の早期発見と物忘れの違い」はこちら

3.親の付き合いを知っておく

大半の人は、親の付き合いについてはよくわからない、だから本人に任せておくと考えるでしょう。でも自分の気持ちや行動の説明がきちんと話せるうちに知っておくことは、後々のためにも実は非常に重要です。まわりの社会とのかかわりの中でのトラブルに対処していくときが後々きっと出てくるからです。

高齢の親とのかかわりの中で、親に対してだけでなく親にかかわる人たちへの気疲れからしんどくなるという声は実は非常に多いものです。それが過ぎるとその疲れのもとである親を悪く思ってしまうということにつながります。

・ふだんから会話の中で情報収集しておく
意識してしておきたいことです。親に関わる人がどういったことをしている人か、どういう人なのかを知っておきましょう。遠くないかもしれないトラブルへの準備という意味で、親の付き合いをある程度知っておくことは後々非常に役立ちます。

・会う機会があれば、自分を紹介しておく
同居でなく別居の場合は、近所の方々や日頃関わっているサークルの方々の方が親のことをよく知っているということは当然あります。年齢が近いからこそわかることもあるでしょうし、子供には言えないことを話しているということもあるでしょう。

後々何かとお世話になることもありますから、偶然に会う機会があればきちんと自己紹介しておく、自分を知らせておくことも少し心に留めておくとよいでしょう。

まとめ

配偶者や子供のことを考え、ある程度線引きをすること、親の老化を自然なもの、戻らないものとして受け止め感情的にならないこと、近い将来起こりうるトラブルから親子関係を最悪なものにしないために今から知っておくことを意識して過ごすことなどを心に留め、長くよい親子関係を保っていきましょう。

そのうえで敢えてお伝えしたいことは、日常の時間をなるべく共有してくださいということです。旅行に一緒に行く、折々のお祝いを欠かさないこともよいですが、日常のことを共にすることが実は自分のためにも大切で、親にとっても望むことだったと気づいたときには遅すぎたという声は非常に多いのです。

>>「認知症の親と上手に付き合うために気をつけたい5つのこと」はこちら
>>「高齢者を連れての旅行で気を付けたい8つのこと」はこちら

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