親子の老後編集部

年金はいつからもらえる?老後のために知っておきたい年金の基礎

お金

2017.10.26

将来年金がもらえなくなるかも……そんな不安が社会に広まっていますね。 では、実際のところ、年金はいつから、どのようにもらえるのでしょうか。 年金のことがわからないと定年後の計画を立てるのも難しくなります。 ここでは、定年後も安心して生活をするためには欠かせない年金のことについて、基礎の部分からご説明します。

公的年金の種類と特徴

公的な年金には大きく分けて二つの種類があります。それは、「国民年金」と「厚生年金」です。以前はこの二つに加えて公務員や教職員が加入する「共済年金」がありましたが、平成27年10月に厚生年金に統一されました。 国民年金は、原則として日本の国民全員が加入する年金です。 厚生年金は、国民年金に上乗せする形になるサラリーマンが加入する年金です。 国民年金が年金の基礎となっている部分なので、国民年金が1階部分、厚生年金が2階部分と例えられます。年金を理解するには、まずはこの2階建てのしくみについて知ることが必要です。

国民年金とは

国民年金は、日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の全ての人が加入するものです。老齢が一般的ですが、他にも障害・死亡により「基礎年金」を受けることができます。 国民年金には「第1号被保険者」「第2号被保険者」「第3号被保険者」の3種類があります。「サラリーマンの妻は第3号になる」などと耳にしたこともあるのではないでしょうか。同じ国民年金ですが、どの制度に加入しているかによって保険料の納め方や金額が異なります。

第1号被保険者

(対象者) 農業や自営業を営んでいる人。学生、フリーター、無職の人など。 (保険料の納付方法)  納付書による納付や口座振替などによって、決められた金額を自分で納めます。 金額は収入や年齢に関係なく一定です。何らかの理由があって納めるのが難しいときは、手続きをすれば年金納付の免除や納付猶予を受けることができます。

第2号被保険者

(対象者) 厚生年金の適用を受けている事業所に勤務して、厚生年金を納めている人です。 厚生年金に加入していると、自動的に国民年金にも加入していることになります。 (保険料の納付方法) 国民年金保険料は厚生年金保険料に含まれています。保険料は給料から天引きされます。

第3号被保険者

(対象者) 第2号被保険者に扶養されている配偶者で20歳以上60歳未満の人をいいます。ただし、年間収入が130万円以上で健康保険の扶養となれない人は第3号被保険者とはならず、第1号被保険者となります。また、配偶者でも自分で厚生年金を払っている人は第2号被保険者です。扶養から出たり入ったりする際には届け出が必要となります。 (保険料の納付方法) 国民年金保険料は配偶者が加入する年金制度が一括負担しているので、第3号被保険者は自分で保険料を払う必要がありません。

厚生年金とは

厚生年金は、国民年金に上乗せされて支給される年金となります。つまり、厚生年金に加入していると、国民年金より多い年金を受給することができます。厚生年金の適用を受けている会社に勤務していると、厚生年金に加入することができます。 厚生年金の保険料は、収入に応じて変化します。毎月の給与と賞与に共通の保険料率をかけて計算され、事業主と被保険者とが半分ずつ負担します。現役時代に高収入で、保険料も多く払った人は、年金額も大きくなります。

年金はいつからもらえるの?

老齢年金は原則として65歳から受け取ることができます。 国民年金加入者は、65歳から老齢基礎年金、厚生年金加入者は老齢基礎年金と老齢厚生年金を受け取ることができます。 老齢年金の受給年齢は、以前は60歳でしたが65歳に引き上げられました。 その救済措置として、厚生年金保険に加入している昭和36年4月1日以前生まれの男性、昭和41年4月1日以前生まれの女性には、 60~64歳でもらえる「特別支給の老齢厚生(退職共済)年金」があります。誕生日に応じて、年金の受給開始年齢が60歳から64歳に段階的に移行します。

年金を早くもらうには繰り上げ受給

現在でも手続きをすれば国民年金を60歳から65歳までの間で受給し始めることができます。これを繰り上げ受給と言います。 しかし、繰り上げ受給をすると、年金の金額は受給を開始した年齢に応じて減額されます。減額された金額は一生変わりません。また、繰り上げ受給をすると、障害基礎年金や寡婦年金は受け取れなくなるので注意が必要です。 繰り上げを請求すると、次の減額率によって計算された年金額となります。 減額率=0.5%×繰上げ請求月から65歳に達する日の前月までの月数 請求時の年齢が60歳0か月~11か月…減額率は30.0~24.5% 請求時の年齢が61歳0か月~11か月…減額率は24.0~18.5% 請求時の年齢が62歳0か月~11か月…減額率は18.0~12.5% 請求時の年齢が63歳0か月~11か月…減額率は12.0~6.5% 請求時の年齢が64歳0か月~11か月…減額率は6.0~0.5% たとえば、65歳から年額779,300円をもらえる人が63歳0ヵ月から受給を始めた場合、減額率が18.0%で受給率が82%となるので、 779,300円×82%=639,026円 となります。 厚生年金も繰り上げ受給をすることができます。この場合は国民年金の基礎年金と厚生年金を同時に繰り上げることになります。減額率は国民年金と同様1月当たり0.5%です。 また、男性は昭和36年4月1日以前、女性は昭和41年4月1日以前に生まれた人で「特別支給の老齢厚生年金」を受給する人は、特別支給の老齢厚生年金を繰り上げ受給することができます。 繰り上げ受給をするときにはメリットとデメリットをしっかり比べて判断するようにしましょう。

年金額を増やすには繰り下げ受給

逆に、国民年金を66歳から70歳までの間で遅く受給し始めることができます。これを繰り下げ受給と言います。繰り下げ受給をすると、年金の金額は受給を開始した年齢に応じて増額されます。増額された金額は一生変わりません。 繰り下げを請求すると、次の増額率によって計算された年金額となります。 減額率=0.7%×65歳に達する月から繰下げ請求月の前月までの月数 請求時の年齢が66歳0か月~11か月…増額率は8.4%~16.1%% 請求時の年齢が67歳0か月~11か月…増額率は16.8%~24.5%% 請求時の年齢が68歳0か月~11か月…増額率は25.2%~32.9% 請求時の年齢が69歳0か月~11か月…増額率は33.6%~41.3% 請求時の年齢が70歳0か月~11か月…増額率は42.0% たとえば、65歳から年額779,300円をもらえる人が67歳0ヵ月から受給を始めた場合、増額率が16.8%で受給率が116.8%となるので、 779,300円×116.8%=910,222.円 となります。 厚生年金も繰り下げ受給をすることができます。繰り下げ受給の場合は、国民年金の基礎年金と厚生年金を同時に繰り下げてもいいですし、厚生年金だけを繰り下げることもできます。増額率は国民年金と同様に1月当たり0.7%です。 70歳まで待つと142%まで増えるというのは、かなりの増額ですね。

賢く年金を受給しよう

年金制度は複雑ですが、上手に使えば一生の間の受け取り額を増やすことも可能です。 「ねんきん定期便」もチェックして、我が家の年金をどうするかについて考えてみてください。

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