親子の老後編集部

高齢者が運動する上で知っておきたいリスクと気を付けたいこと

健康・介護

2017.11.10

最近は60歳になっても70歳になっても元気な高齢者が増えてきました。
ジムなどでも若者や女性よりも高齢者の方が多かったりします。運動は健康によく、長生きの秘訣であり、様々な生活習慣病から身を守ってくれると良いことばかりに思えます。

しかし、こういった高齢者の運動には、やり方を間違えると大きなリスクになります。
いつまでも元気だと思って若い時と同じ感覚で運動すると、体を壊したり、病気につながったりします。自分の体力や筋力を理解しないままの運動はとても危険なことなのです。

この記事では、高齢者が運動をするリスクと運動する上で気を付けたいことをご紹介していきたいと思います。

高齢者が運動をするリスク

外傷

まず、高齢者の運動の危険性の一つに外傷があります。

運動をすれば、擦り傷や打撲など多少の外傷はつきものかもしれませんが、高齢者の場合は怪我の治りが遅いため、運動による怪我を引きずり、日常生活の中で更なる怪我に繋がる可能性があります。

また、高齢者は瞬発力も低下してきますので、つまずいたり滑ったりした時、とっさに手を地面について体や頭を守ることができず、後頭部から倒れたり、骨折してしまうことも少なくありません。

運動による外傷事故は高齢者が若い時と同じような感覚で運動することによって起こる最も顕著なリスクです。

内臓器官系の発作

高齢者が運動中、特に起こしやすい発作は心臓発作や狭心症発作です。

心臓に持病のある方はもちろん、そうでない方も急な運動に体や心臓がついていかず、急性心不全で死亡してしまう可能性も十分あります。

これらの事故は高齢者の突然の無理な運動によって引き起こされるものですが、あまりにも負荷をかけるような運動をしていると呼吸をするのも辛くなり、肺にうまく酸素を送り込めなくなります。その結果として、意図せず酸欠なんていうことが起こり得るのです。

熱中症

熱中症は、夏場には特に注意をしなければならないリスクです。

水を摂っていたとしても長時間暑い屋外で運動をしていると体内には熱がたまっていきます。その熱によっていつのまにか頭がくらくらし、そのまま倒れこんでしまうのです。

高齢者の場合、水を飲むことも熱中症の重要な予防ですが、そもそも夏場に暑い屋外で運動すること自体控えるべきでしょう。

運動する上で気を付けたいこと

体調に合わせて運動を控えましょう

こんな時は運動を控えるようにしましょう。
まず、はじめに熱がある時。37度くらいの微熱であってもだめです。運動することによる悪化はまず免れません。熱で頭がぼっーとしたまま運動することによって注意が散漫になり、滑ったり転んだりすることも十分考えられます。外傷事故にも繋がります。

前回の運動による筋肉痛や疲労が残っている場合も運動を控えましょう。毎日運動すればいいということではありません。体を休める日、体を動かす日を決めてローテーションを組むのが良い運動習慣です。

食欲がない日の前後もやめましょう。
体に十分な栄養が行きわたっていないのにカロリーを消費する運動は厳禁。また、食欲がないことは体になんらかの悪影響があることも考えられます。そういう時はしっかり自宅で療養するようにしましょう。

高血圧の方は特に気を付けましょう

高血圧の方は特に運動には注意が必要です。
有酸素運動は血圧をより高くします。それが心臓発作や血管切れを引き起こしたりすることも考えられます。

高血圧の診断をされている人はもちろんのこと、そうじゃない方も運動の前には血圧を測りましょう。最高血圧が180mmHg以上、最低血圧110mmHg以上の時は運動をしてはいけないと言われています。この状態で無理な運動を続けると、動脈硬化・脳卒中などのリスクを負うことになります。

薬を飲んで血圧を抑制している人も決して安心ではありません。薬はあくまでも抑制しているだけですので、運動により血圧が上がることの歯止めにはなりません。

個々人に合った適切な運動をしましょう

体力や健康水準には個人差があります。ジムなどの施設で自分の体力測定などを行い、自分に合った運動を行うようにしましょう。インターネットなどで散見できる数値はあくまでも基準程度の認識を持って閲覧しましょう。

また、過度な筋肉トレーニングなどの敏捷性・無酸素運動は老体にとっては逆に不健康。様々な病気の発作が起こる原因ですので、自分勝手にトレーニングするのではなく、トレーナーなどの指導を受けて、行いましょう。

運動を楽しみましょう

最後に、運動やトレーニングというのはすぐに効果が表れるわけではありません。
徐々に長い時間をかけて、ふとした瞬間、体の改善がわかるものです。そのためにも、過度なトレーニングにより、体や心をすり減らせることは長続きもしませんし、良いことがありません。

本当に必要なのは、運動を楽しむことです。したがって、「今日は調子が悪いから、明日にしよう。」という休む作業も立派なトレーニングの一貫です。運動を楽しむことは心の若返りを狙え、心体共に若く健康でいられるのです。

>>「高齢者の転倒予防のための運動プログラムと運動する際の注意点」はこちら

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