親子の老後編集部

高齢者が転倒しやすい原因と転倒を防ぐための対策

健康・介護

2017.11.6

高齢になってくると瞬発力が下がってくるため、転んだときに受け身が取れずに大怪我してしまう可能性があります。しかも高齢者が怪我をする場所は屋外よりも屋内のほうが多く、慣れ親しんだ家の中においても、転倒して怪我してしまう可能性は十分にあります。

厚生労働省の調査によれば、介護が必要となってくる直接的要因の内、転倒による骨折が全体の10%以上を占めています。そんな怖い転倒ですが、原因を知り、対策を立てることによって、できるだけ予防したいものです。

この記事では、事故の原因となるもの、そしてそれに対する予防策を解説していきたいと思います。

1.室内で転倒の多い場所

まず、室内で転倒の多い場所について知っておかなければなりません。

風呂場は滑りやすいので、最も多いのではないかと思われがちですが、平成27年の高齢社会白書によれば、居室で転倒する割合が全体の45%にも上ります。

次に多い場所は階段です。高齢者はうまく足が上がらず、足の運びも下手になってきます。加えて、そこそこ高さのある階段での転倒はそのまま命の危険に繋がります。
梅雨の時期など階段が湿っていて滑り、そのまま後ろから転げ落ちるなんていう事態も考えられますので、細心の注意が必要となってきます。

2.転倒の要因

物的要因

まず、高齢者が転倒する要因として、物的要因が考えられます。

例をあげると、室内にあるわずかな段差。部屋と部屋、又は部屋と廊下の丁度真ん中あたりにある敷居には若干の段差があることも。最近作られた建物はバリアフリーの家も多いと思いますが、高齢者の方が長くお住まいの家では、まだまだ残っていたりします。若い時は気にもならなかった段差でも、高齢になってくるとつまずくことが多々あります。

他に、フローリングや風呂場のタイル、階段も物的要因の一つです。
そのいずれの場合も共通しているのが、「滑りやすい素材である」ことと「転倒の予防をしていない」ということが転倒の原因となっています。

特に、そういった場所が「濡れている」という事態は高齢者の転倒をさらに助長させる原因となってきます。梅雨の時期なんかは特に警戒が必要です。
また、台所で油物の調理をする時も注意が必要です。知らず知らずのうちに油がはねてあちこちの床に付着して滑りやすくなっているいることがあるからです。

身体的要因

次に考えられる転倒要因として、身体的要因が考えられます。

これは、高齢者の体の衰えから来る要因です。特に神経系の持病を持っている人は手足の震えから足を踏み外して転倒する可能性があります。
また、持病がなかったとしても、老いによる身体機能や筋力の低下は避けられません。階段を上るのにも苦労します。

加えて、高齢者となると、持病も多くなり、摂取する薬も増えてくると思います。薬には眠気やふらつきの原因となる成分も含まれます。そのような状態で体を動かしたりすることはそれだけで転倒の要因になり得ます。処方された薬の副作用についてよく聞いておくことが必要です。

3.予防策

それでは、転倒を予防するために取るべき対策をご紹介していきます。

環境を整える(物的要因をなくす)

・バリアフリー化
最近の家ではバリアフリーがなされているところも多いですが、古い家などでまだ段差が多い場合には、バリアフリー化をしましょう。

・手すりの設置
階段や廊下に手すりを設置するだけでも対策になります。万が一滑ってしまった時もそこに手すりがあれば衝撃を緩和することができます。

・カーペット等を敷く
滑りやすいフローリングにはカーペットやじゅうたんを敷くことで滑りを軽減できます。

・廊下の足元灯の設置

足元の障害物を認知することでつまづきを予防することができますので、夜間でも廊下の足元を明るくできる足元灯を設置しましょう。

・家の中の履物に気を配る
案外スリッパは滑りやすいものです。素足が最も滑りにくかったりしますが、冬など足が冷えてしまうので、履物を使う場合は、裏が滑りにくい素材のものを選びましょう。

細かいと思われるかもしれませんが、こういった細かい気配りが、大きな事故を防いでくれるのです。

最近では介護保険を利用した介護リフォームなどもあるので、自治体窓口で相談してみてもよいでしょう。

トレーニング

筋力トレーニングで、年齢によって衰えていく体を少しでも丈夫に、そして柔軟にすることによって、転倒を防ぎ、万が一の転倒の際も被害を最小限にできる可能性があります。

トレーニングで重要なのは、筋力の充実もそうですが、バランス感覚を保つということです。高齢者の転倒はバランス感覚の低下による要因も大きいと言われ、普段から散歩をしたり、ストレッチをすることにより、体を柔軟にすることで取り戻すこともできます。

おすすめは「椅子スクワット」です。
やり方は簡単。準備として、まず、椅子に座り、足を肩幅まで開きます。その際、肩の力は抜くようにしましょう。そして、両手を胸の前で組んで立ち上がり、今度はゆっくりまた同じ姿勢のまま椅子に座ります。これを10~20回ほど繰り返すだけです。

見た目よりも結構きついため、ゆっくりな動作でした方が良いでしょう。
高齢になると過度のトレーニングは逆効果になので、あくまで無理のないトレーニングで転倒を予防していきましょう!

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