親子の老後編集部

定年後の働き方。あなたは再雇用?転職?独立?それとものんびり?

暮らし

2017.11.27

長い間企業で働いてきて、やっと迎えた定年。これまでなら、定年後はのんびりして家族と一緒に旅行をしたり、趣味を楽しんだりすることができました。
しかし、現在は年金の受給年齢が段階的に引き上げられていることもあり、定年になったからといって余生を悠々自適にすごすことは難しくなりました。

また、年金の受給年齢の引き上げに伴って、企業の制度も定年後も働けるように変化しています。子供も大きくなり、家族への責任も軽くなった定年後だからこそ、自分に合った働き方を選ぶことができます。

定年から年金をもらえるようになるまでの間には、どのような仕事があり、どのような働き方をするのがいいのでしょうか。
この記事では、定年後の働き方について解説していきます。

フルタイムで働くか、パートタイムで働くか

定年後に働くときには、フルタイムで働くか、パートタイムで働くかが大きな選択となります。

フルタイムで働くほうが収入は多くなりますが、年金を受給しながら働いたり、高年齢雇用継続給付を受けながら働く場合は、給与が多くなると年金や高年齢雇用継続給付がカットされたり減額されたりすることがあります。

また、体力的にフルタイムで働き続けるのは若いときよりも負担が大きくなるでしょう。
定年後は、家族との時間や趣味に費やす時間を確保しながら無理のないペースで働くという選択もあります。

フルタイムかパートタイムかを選ぶときには、年金や高年齢雇用継続給付との兼ね合いや、我が家の貯金や生活状況を総合的に考えて判断する必要があります。

定年後再雇用制度で働く

平成25年4月から厚生年金の支給開始年齢が引き上げになりました。
しかし、多くの企業は定年を60歳としています。定年から年金受給までの無収入の期間をなくすため、「改正高年齢雇用安定法」が制定されました。これにより、定年した後も希望すればもとの企業で働き続けることが可能となりました。

ただ、この制度で働く場合は、同じ企業で働くといっても、いったん定年退職した後に、改めて再雇用の契約を結ぶという形になります。このとき、多くの企業では、1年ごとの契約で毎年更新していくという形をとっています。仕事の内容や勤務時間も現役のときと同じとは限りません。雇用条件や収入も現役のときと変わってくることが多いようです。

近年は年功序列制が崩れてきたとはいえ、正社員で定年退職まで働いているとそれなりに多い賃金をもらっていることでしょう。しかし、定年後再雇用制度を利用して働くと、賃金は大きく減少することが多いようです。また、ボーナスなどの扱いも現役時代とは違ってきます。

慣れ親しんだ会社で、気心の知れたメンバーと働けることはメリットですが、よく知っている職場だからこそ、かつての部下の下で仕事をすることになったり、主要な仕事に関われなくなって疎外感を感じたりする場合もあります。

定年後再雇用制度を利用して働く場合には、雇用条件をしっかり確認し、現役時代とは違うということを心に留めて働く必要があります。

定年後再雇用制度で働いた場合の収入

「60代の雇用・生活調査」によると、定年後再雇用制度で仕事をした場合、仕事の内容の変化については、「変わっていない」という答えが50.7%で最も多くなっています。

一方、賃金については、「減少した」という答えが80.3%を占め、再雇用の場合は賃金が減少するというのが明確に現れています。賃金の減少幅については、「41~50%」という答えが24.2%で最も多くなっています。同じ仕事をしても、賃金が半分になるかもしれないのです。

同じ職場で働き続けるとはいえ、現役時代とは給料が減少することを前提にして生活プランを考える必要があります。

参考:http://www.jil.go.jp/institute/research/2015/135.html

定年後に転職する

定年を機に、これまでとは違う会社、違う職種に転職することもできます。
これまでは家族を養うため、子供を育てるために収入を重視して働いてきたが、そういう負担が少なくなった今は好きな仕事をしてすごしたい。そう思って、以前から興味のあった仕事に転職する人もいます。

また、生活を大切にするために、パートやアルバイトで働くという選択もあります。

一方で、これまでの仕事や組織の中で培ったスキルや、管理能力を買われて、他の会社にヘッドハンティングされることも珍しいことではありません。

定年後再雇用制度を利用してもとの企業で働いた場合、年金が支給される年齢には退職しなければならないのが一般的です。しかし、定年がない会社や、定年の年齢が高い会社を選べば、年金支給に関係なく働き続けることができます。年齢に関係なく元気なうちは働きたいという希望があるときは、転職を検討してみるのもいいかもしれません。

高年齢雇用継続給付とは

定年退職後に、再雇用制度で働いたり、転職をしたりした場合、60歳以前より収入が低くなる傾向があります。そのような収入の低下をカバーするために、雇用保険に入って働き続けている人には「高年齢雇用継続給付金」があります。
これには2つの制度があります。

1.高年齢雇用継続基本給付金
定年退職後に雇用保険からの給付を受けていない人が、5年以上雇用保険に入って働き続けている場合に対象となります。

60歳時点の賃金と比較して、60歳以後の賃金(みなし賃金を含む)が60歳時点の75%未満となっている場合に、月収の減少率に応じて、月給額の最大15%が65歳まで雇用保険から支給されます。

2.高年齢再就職給付金
定年退職後にいったん退職し、雇用保険からの給付を受けた人が対象となります。

雇用保険からの基本手当を受給した後、60歳以後に企業に再就職して、再就職後の各月に支払われる賃金が基本手当の基準となった賃金日額を30倍した額の75%未満となった場合に、月収の減少率に応じて、月給額の最大15%が最長2年間雇用保険から支給されます。

定年後に独立開業する

これまでに培ったスキルを生かして、定年後に独立開業する人も増えています。
自分が持っている資格を利用して独立することもありますし、それまで勤めていた企業から業務委託を受けるというかたちで開業する人もいます。

独立開業する場合には、無理のない資金計画で始めることが大切です。また、企業で働いていたときに培った人脈は大きな武器になります。
もし、定年後に独立開業を考えている場合は、週末起業のようなかたちで、定年の前から少しずつでも準備していくのがおすすめです。

定年後だからこそできる自分に合った働き方を選ぼう

一口に「定年」と言っても、その人によって置かれている状況は大きく違います。貯金がたくさんあったり、仕事以外にも収入があれば、ガツガツ働く必要はないでしょう。

一方で、まだまだ子どもや孫に教育費や援助が必要であったり、老後の資金が心もとないようであれば、60歳を過ぎてもしっかりお金を稼ぐ必要があります。

しかし、60歳を過ぎると体力的に若いころのように無理はできなくなります。これまでなかなかできなかった家族サービスをしたいという気持ちもあるでしょう。

定年は、これまでの生活を振り返るよいきっかけになります。
これまでの生活の棚卸しをして、老後の資金状況を見通したうえで、家族ともよく話し合って、充実した老後につながる働き方を選びましょう。

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